昨日、烏丸教室からの帰り、東洞院通りの進々堂(パン屋)を通り過ぎかけて、ふと足が止まりました。
しば漬カレーパン「しば漬カレーパン」の看板が目に入ったのです。
思わず、店に入って店員に声をかけました。
「なんで、しば漬なんですか?」「京都の名物ですから」「お宅でも、カレーにはしば漬ですか?」「いえ、ウチは福神漬けです」。
ちょっとガッカリしたけど、とにかく、迷わずに買って帰りました。
実は、ウチでは私の発案で、カレーにはずっと柴漬けなのです。
福神漬けでは、いかにも主役であるカレーの添え物です(福神漬け関係者の方がこれを読んでいたら、ごめんなさい!)。
これが柴漬けだと、ちょっと違います。
しば漬カレーパン京都の漬物界を代表し、堂々とカレーに対峙しているという趣があります。
とまぁ、そんなに難しいことを言わなくても、「カレーには柴漬けがよく似合う!」と、ここは太宰治風に強調しておきます。

帰り際、久々に錦市場に寄って、柴漬けを買って帰りました。柴漬けは、「原料が国産で、果糖ブドウ糖液糖が含まれていないこと」というこだわりがあり、なかなか近所のスーパーでは買えないのです。
錦市場も、外国人がいなくなると、食べ歩きもなくなり、昔の雰囲気にやや戻った感じです。
ここは、平安時代には“クソの小路”と呼ばれていたのを、余りに汚い呼び名なので、“錦小路”に変えたという話を、以前帚木会の古典で講義しました。
京都は上品なようで、実はとんでもない地名がいろいろあるのです。

ところで、進々堂の「しば漬カレーパン」の味はどうだったかというと、確かに、カレーと柴漬けが入っていました、ハイ。