最後は、岡本太郎が造った「太陽の塔」の内部見学です。
内部には、生物の進化過程を示す樹が立っています。
アメーバからクロマニヨン人までの模型が展示されていますが、そこに現代人はいません。
これは、『人類の進歩と調和』という万博のテーマを否定し、「人類は進歩なんてしていない」と言い放った岡本太郎の思想が反映されているのでしょう。
「太陽の塔」の顔が、古代の「土偶」のようなのもうなずけます。
私は、「太陽の塔大好き」が高じて、念願だった「太陽の塔」のミニチュアを購入してしまいました。
「太陽の塔」前で解散後、個人的に「EXPO70パビリオン」に行きました。
そこには、当時のEXPOのグッズや模型、写真などが展示されています。
当時の「万博スタンプ・コレクション」の売れ残りが、そのまま売られていました。
さらに、その「スタンプ」にプラスして、当時のパビリオンのチラシが一緒にごちゃごちゃに詰められたものが、1000円で売られていたので、ゴミになるのを覚悟で、つい、買ってしまいました。
家に帰ったら、その夜のニュースで、「太陽の塔」が重要文化財に指定されるというニュースが飛びこんできました。
その時、何とも言えない違和感を覚えました。
元々「太陽の塔」は、万博70閉幕とともに解体される予定でした。
ところが、多くの子どもたちから解体反対意見が寄せられて、保存が決まりました。
「太陽の塔」に価値を見い出したのは、大人ではなく子どもたちなのです。そんな「太陽の塔」に、「重要文化財」なんて称号は似つかわしくないのです。
この時期に指定の動きが出たのは、大阪府が文化庁に強力にプッシュしたためです。
府は、「太陽の塔」が重文に指定されることで、今回の万博への大きな宣伝効果になると考えたのです(大阪府関係者談)。
岡本太郎は、権威・権力や既成概念を徹底的に嫌い、自ら「いちばんの反博(万博開催反対運動)は、太陽の塔だ」と言い、丹下健三の造った大屋根をぶち抜いて「太陽の塔」を立てました。
この唯一無二の建造物は、「太陽の塔」という名称だけで充分。
それ以外の余計な肩書きは、一切不要です。
政治屋どもが、これ以上余計な動きをしないことだけを願っています。

